ぽつりぽつんと打ち上げ花火をかんがえた

fredstar772005-07-30

会場へと続く道は浴衣姿で賑わいを見せ始め、
人波にまぎれて向かう路地はまるで押し絵の様だった
カラカラと下駄を鳴らせば、風鈴がチリチリと賑わいをみせ
風が少し吹けば向日葵やカンナが揺れて咲いてゐたりする


川を通ってきた風と人いきれにまぎれた会場を
熱にうかされた様にぼぉーとし、彷徨いながら探した場所は、イーハトーブ
または、草の切れ間


どぉーんと尺玉、震わせてあがる「びいどろ」に熱心なふりをして
屋台で買った焼きそばをラムネで流し込み「アゝ(と息を吐き)」と頷き
町内の昔気質の意地の張り合いがこんなところに残っていたんだなぁと考える


帰り道の街灯に誘われる、黄金蟲(ぶんぶん)の音
夏は儚いと訳知り顔で呟く