答えなんてないのかもしれないし、べつにいらない。

昨日、今まで過ごしてきた時間の中にある一区切りの点が生まれました。
不安と後悔、諦め。
いろいろな要素が混濁しながらも、肌寒い秋の夕日を眺めているような、
へんに澄み切った思いを感じてます。
ありがとう、そして、さようなら。
やすらかに眠れ 過ぎ去っていった季節、積み重ねてきたものたちへ




「天使達のシーン」
海岸を歩く人たちが砂に 遠く長く足跡をつけてゆく
過ぎて行く夏を洗い流す雨が 降るまでの短すぎる瞬間


真珠色の雲が散らばってる空に 誰か放した風船が飛んでゆくよ
駅に立つ僕や人ごみの中何人か 見上げては行方を気にしている


いつか誰もが花を愛し歌を歌い 返事じゃない言葉を喋りだすのなら
何千回ものなだらかに過ぎた季節が 僕にとてもいとおしく思えてくる


毎日のささやかな思いを重ね 本当の言葉をつむいでる僕は
生命の熱をまっすぐに放つように 雪を払いはね上がる枝を見る


太陽が次第に近づいて来てる 横向いて喋りまくる僕たちとか
甲高い声で笑いはじめる彼女の ネッカチーフの鮮やかな朱い色


愛すべき 生まれて 育ってくサークル
気まぐれにその大きな手で触れるよ
長い夜をつらぬき 回ってくサークル
君や僕をつないでる緩やかな止まらない法則


涙流さぬまま 寒い冬を過ごそう
凍えないようにして 本当の扉を開けよう


月は今 明けてゆく空に消える
君や僕をつないでる緩やかな 止まらない法則 ずっと


神様を信じる強さを僕に 生きることをあきらめてしまわぬように
にぎやかな場所でかかりつづける音楽に 僕はずっと耳を傾けている

<抜粋>

大槻ケンヂ「天使達のシーン」(小沢健二カバー)