恋愛論2

「お前は柴門ふみかっ!」というツッコミありがとう。
あからさまに恋愛偏差値が低い何人かとアルコール臭いゲップと自己批判を繰り返しながらだした行動が伴わない机上の恋愛論を。



種を存続&繁栄させるための相手を選ぶ原動力として恋という存在があるのだと思う。「初めて性を気にする初恋の時期はいつか?」という問いに対して約80%の人が小学校高学年〜中学生の間と答えたというアンケート結果がある。その時期に初経や精通を迎える人が多い事を考えれば、「恋=種の存続のための原動力」というのもあながち間違いではないのではないだろうか?


1.なぜ人は恋をするのだろうか?

人間という種を存続および繁栄させるために、遺伝的多様性は生物種の存続と発展に欠かせない戦術である。
高度な社会構造をつくりあげ野生動物のように外敵から身を守ったり食べ物を確保する必要性を感じる事もなく日々を過ごす事ができるようになったが、人間も地球上に生息するひとつの生物種である。私たちが過ごす環境は今でこそ安定をしているように思えるが、新種のウイルスなどによる致命的な病気の発生や地球温暖化に伴う生息環境の異変など、様々な変化が起こり壊滅的な状況に陥るかもしれない。絶滅から防ぐためには、遺伝的多様性を持ち急激な変異に対応できる可能性を持った個体をつくり、種として生き残る可能性を増やさなければならない。私たち人間は雌雄と性が分かれているので「自分とは違う個を産み出す=子孫を残す」ために異なる性の相手が必要となる。
男性は子供を産める「大人=成熟した体」となった相手、女性は子育てができる安全な環境を与えてくれる優れた相手となる。
すこし文章が硬くなってしまった。この内容に関して、具体的な説明は次項でしたい。


2.なぜ男は大きな胸に惹かれるのか?女は経済力のある男に惹かれるのか?

男性は、大きな胸の女性が好きだ。世の男性の理想の性対象であるアイドル達をみているとその傾向を顕著にかんじる。
それはアイドル(特にグラビア)という存在は「胸が大きくないとなれないのか?」と同時に「胸が大きければ誰でもいいのか?」と思わせるほど胸の豊かな女性が多い。赤ちゃんにとっては重要な存在かもしれないが、男性は触るぐらいしか意味がない脂肪の塊に対して、どうしてそこまでの価値をもとめる事ができるのだろうか?
また、女性は将来の伴侶としての男性を選ぶ際に経済力を大きな要因とする傾向がある。
これに関しては異論(経済力ではなく違う要因を重視する、経済力のある男性は人間的にも優れた人物が多い等)があると思うが、女優やアイドル達が社長や有名なスポーツ選手と結婚するといったニュースが珍しくないのも事実である。
その特性を読み解くための材料として、ある番組で行った(ディスカバリーチャンネル?)興味深い実験をあげてみたい。
その中の実験で、出会ったばかりの男性と女性十名が10分という限られた時間の中で話をして時間が来たら男性だけ次の席に移りまた新しい相手と話をするというもの。
ただの「ねるとんパーティ」(今もこういった言葉で呼ばれてるのだろうか?古い?)と言ってしまえばそれまでだけど、男性と女性の行動や表情をビデオで撮り観察をした結果おもしろい傾向を発見した。それは積極的に好意をみせる男性に対して、女性は微妙な態度ではぐらかす行動をするということ。
男性は相手に少しでも惹かれたら好意をすぐに表すのに対し、女性は第一印象だけの好意は隠し、相手の話やその他の要素から「どのような人なのか?」「どのような生活をしているのか?」をしっかり分析をしてから好意を表す傾向があるというのだ。


結論をまとめると
<男性の場合>
・女性を外観で判断をする。
女性の外観を見れば(胸やお尻など)子供を産める体となった成熟した女性なのかを判断する事ができる。大きな胸というのは少女期の小さい胸から成長し、大人の女性と判断できる要素であり、それは安心して相手とペアになり「子供をつくる」という生殖行為ができる相手なのである。


<女性の場合>
・外観だけでは判別せず、その人の持っている要素を把握したうえで判断する。
女性は妊娠すると長い期間大きなお腹をし、行動全般にかんして支障をきたす生物的に弱い存在となる。また産まれた子供が一人前になるための期間はとても長く親の援助なしでは育たない。そのため子育てをできる安全な環境を必要とする。それは狩りの時代では獲物をしっかりと確保できる男性、農耕の時代では豊かな作物を得られる男性など、その生息環境のなかで必要な社会的に優れた要素を持った男性を選ぶ必要があるということ。「経済力」という観点に全ての女性が高い価値を感じているわけではない。しかしお金ではなく「思いやりがある」「話が面白い」「優しい」など他の要素が、その人にとって今後の生活を安心し豊かに過ごせる重要なものと感じるのならばそれが最優先される事項となるのである。


しかし、必ずしも理想の相手とペアになれるとは限らないのが現実である。
では、私たちはどうやって相手を選ぶのだろうか?


3.周りからの反応から自分のレベルを知ることにより相手を判断する
私たちは生活を続けていると、だいだい自分がどのような人物なのかを把握している。「異性にもてる」「顔が可愛い(カッコいい)」「話が上手(面白い)」「頭がいい」「センスが良い」など、どのような点が優れて、劣っているかを周りと比べる事によって認識しているはずだ。
その過程を、例として異性からの評価をレベル1(低い)〜10(高い)で表して説明する。


最初は、自分がどのくらいのレベルか測ることができない。
①まず、レベル10の理想の相手に対して恋に落ち告白をする。
しかし相手は高レベルであるから、自分以外の異性からも多数の告白を受けている。
②相手は周りの求められない同性と比べて、高い価値をもっていると自己のレベルを把握する。
高いレベルの相手は、言い寄られる人数も多くその中から選択することができる。また自分の価値を認識しているので、次の機会があることが安易に予想できる。妥協せずに他を探すという選択もできる。
③選ばれなかった自分は、選ばれた相手より自己のレベルが低いと把握する。


これを繰り返していくうちに、より自分の正確なレベルを知ることができるのだ。自分のレベルを把握すると、相手に対して求めるレベルも寛容となってくる。高い理想を求められないことがわかっているからだ。また次の機会を待つ余裕も無いため、安易に相手を選ぶ恋愛を自然と行うようになってくるのである。
特に学生時代に美男美女のカップルが生まれやすいのは、学校という限られた社会の中で評価されるのは、「顔が良い」という要素の価値が一般社会より高いものとして感じられるからだ。


4.それじゃ恋愛に対して夢がなさ過ぎる

と、このままではこれを書いている自分があまりに可愛そうになってきたので、救済策として違った視点で恋愛を考えてみたい。
恋愛とは、相手の価値を認めることではないのだろうか?
そして、求められた相手は自己の必要性を感じ、生命の意義を感じるのではないだろうか?
たくさんの人がいるなかで、自分を知っている人がどれだけいるのだろうか。街を歩いても電車に乗っていても自分を知っている人間なんか誰もいないし、すれ違っても記憶すらしていないだろう。愛し合うことができる相手を見つけ出すことは非常に困難だ。もしかしたら出会えないかもしれない。そんな中で自分が誰かを好きになる事ができるなんて奇跡だ。その相手が自分のことを知っていて、必要と感じてくれるなんてありえない。それが恋だったらもう世界中の人に自慢したいくらい。神様の仕業としか思えない。
世の中にはラブソングが溢れてる。それを「人を好きになるなんて当たり前だよ」と恋のバーゲンセールをしてるみたいと思っているなら間違いだよ。誰もが歌わずにはいられないほど、恋ってすばらしいことなんだよ、きっと。そんな奇跡の御業を恋愛って呼ぶんだ。



では、今回の一曲。
小沢健二「愛し愛されて生きていく」