忍耐を養う修行

fredstar772008-03-18

「一つの中国」政策により、じわじわと中国化してきたチベット
青海チベット鉄道の開通、ラサへの漢族・回族移民政策。それによるチベット人(女性)と漢族の結婚の奨励。
文成公主をつかった中国側の世界へのイメージ戦略、政策によりチベット人達が豊かになってきたというプロパガンダ放送。



今回のチベット暴動のニュースを見て、この結果がどうなるか不安ですが反面すこしほっとしました。チベット人はもう中国化を受け入れてしまったのかな?と思っていたのですが、やはりチベットは侵略を認めていなかったのだと。
NHK青海チベット鉄道・世界の屋根2000キロをゆく」を見てると、かなりチベット人中華文化を受け入れている感じだったので誤解していた。メディアに対して疑問を持ちながら見ていたつもりだったけど、あっさり騙された。「まさか国営放送のNHKが・・」という複雑な気持ちとやっぱりそうかという確信めいた気持ち。)


さて今回のニュース映像ですが、暴徒化したチベット人が商店街をおそうシーンのみでどう沈静化したかは全く触れていません。
日本向けとしては、3人の日本人観光客が中国の武装警官に守られながら避難する映像を提供しておりました。
オリンピックを控えてイメージ戦略を図ってきた中国共産党にとって、テロ被害者をアピールし「国際社会への責任はしっかり果たしていますよ」というイメージ戦略をしながらも、詳細はこれまでどおり触れずにそのままなし崩し的に済まそうとしている。
いつもの常套手段です。(これがかなり有効だから困るんだけど・・・)
天安門事件ももう無かったことになっておりますし、日本としては、毒入りギョーザ報道でもこの手段が使われておりました。
日本国内においてもニュースを見なさい、新聞を読みなさいと言いますが、所詮情報統制されたものしか載っていません。
企業は経済的発展の持続が目的なのだということを、しっかり頭に入れてニュースを読み解く必要があります。


一つの行動には、それに至る過程があります。
ただの暴動として捉えずに、歴史を学ぶことにより判ることが沢山あります。
曲解した歴史的事実を元に中国領土と言い張り侵略し、中国統治に反対するチベット僧を分離主義者として虐殺してきた中国共産党
一つ寺院の僧の数の上限を決めて、これ以上反対勢力の指導者が増えないよう管理し、またダライラマへの影響力の排除をする中国共産党
チベット人は、ダライラマの写真を持っているだけで逮捕されてしまいます。
そして、当時史上最年少(6才!)で政治犯となったパンチェン・ラマ11世問題。
これはダライラマ14世が亡命したことにより、事実上次の地位にあるパンチェンラマ10世がチベット内で高い影響力を持つこととなった。
1989年に死去し転生者を決めることに中国政府が介入。ダライラマの亡命政府により選ばれたものを逮捕し(現在消息不明)中国政府が影響力をもてる人物をたてた。
(パンチェンラマ10世は、幼い頃行方不明に。中国側の教育を受け毛沢東心酔者となって急に現れた。ぶくぶく太って、中国人の妻がいた。もちろん中国統治に賛成。しかしチベットの現状をみて、毛沢東先生なら言えばわかるという思いから中国のチベット政策を批判し弾圧される。そして失意のまま1989年に死去)
そして、この問題を繰り返さないための中国側の政策(2007ー8月)
「輪廻転生を続けるとされるチベットの高僧(活仏)が転生する際、政府の許可なしの転生は認めない」
馬鹿げてます。私は無くなったら転生しますと申請をし許可が得られないと転生できないのです。
昔のことではなく最近の中国の現状です。
考えること止めてはいけません。
そして中国による統治問題は、チベットだけでなく東トルキスタン寧夏回族内モンゴル、広西チワン、台湾など多くの国で行われております。
こういった歴史を踏まえて今回の暴動を読み解かなければいけません。



ダライラマ言葉
中国共産党の存在は、自らの忍耐を養うよい修行の契機になる。そのことにおいては感謝をしております」



去年Youtubeにアップされ国際的話題となった、中国軍チベット巡礼者殺害映像