人はオールマイティにはなれない

Perfumeという物語
Perfume「DISCO!DISCO!DISCO!」at 代々木体育館へ行ってきました。
会場前には、コスプレ軍団がたくさんいました。
かしゆかのコスプレ人気高い。まぁ衣装に可愛いのが多いというのもあると思いますが次にのっち、あーちゃんという順番。
他にもモノクロームエフェクトのジャケットを男3人で完全に再現してたりおもしろかった
こういった姿をみて、3人の明確なキャラクター化がすすんでいるのだなと。
客層も幅広く、アイドル親衛隊から、コスプレ軍団、女の子グループにカップル、御洒落な人たちと全く読めない。

「セットリスト」

1.ワンルーム・ディスコ
2.ポリリズム
3.シークレットシークレット
4.Edge
MC
5.コンピューターシティ
6.Plastic Smile
7.マカロニ
MC
8.Love The World
9.SEVENTH HEAVEN
10.NIGHT FLIGHT
11.〜代々木ディスコMIX〜
  Baby clusing Love〜GAME〜Twinkle Snow Powdery Snow〜コンピュータードライビング〜おいしいレシピ〜リニアモーターガール〜セラミックガール〜スウィートドーナツ
MC
12.Dream Fighter
13.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
14.ジェニーはご機嫌ななめ
15.チョコレイト・ディスコ
16.Puppy Love

アンコール
17.Perfume
18.願い

オープニングは、「What’s DISCO?」の文字とともにワンルーム・ディスコから始まりポリリズム〜シークレット・シークレット〜Edgeとライブで定評がある曲に合わせて
3人の指差すほうにレーザ光線を出しながら3人を乗せた台が花道を移動したり、彼女達が持ったライトで中央の巨大ミラーボールを照らしたた後メインヴィジョンにライトで文字を書くような大掛かりな演出。大きな会場だからこそ出来る特殊効果にスタートから一気に持ってかれました。MCでは、綾小路きみまろか?と思うくらいの客いじり。大きな会場でも一人一人に密接に絡む姿を見て、どんな場所でもMCスタイルを変えないPerfumeに感心をしつつこれが彼女達が愛される理由の一つではないのかなと思った。
PinoのCM曲でもある新曲「NIGHT FLIGHT」の後、3人が退場し画面にビデオが流れる。その内容は黒い服を着た悪Perfumeが現れ白い服を着た良Perfumeに、「DISCOとはなにか?を探せ」という命令をする。良PerfumeはDiscoとはミラーボール?レーザー?の文字とともにミラーボールやレーザがひかり、そしてDISCOは代々木にある!の文字とともに3人が登場。バックに良PerfumeがDJをしている映像とともに、〜代々木ディスコMIX〜として新旧の曲をまぜたMEGAMIXが流れる。
個人的にMEGAMIXが大好きなので、もうこの音源が欲しくてたまりません。3人のジュリアナのようなダンスパフォーマンスや普段の曲の振り付けでは見せないようなストリートダンスをみせたりと今更ですが、映像と合わせてみてこそPerfumeの良さが理解できることを再認識しました。


今回一番感じたのがあーちゃんトークのすばらしさ。
語彙やボキャブラリーに珍しいものは感じないが、本当に伝えることが上手いなと思いました。
「TVの仕事が増えて忙しくさせていただいた。こんな経験をさせてもらえるのは本当に少ない人達だけでとてもありがたいと思っている。いろんな人に覚えてもらって、プライベートでもPerfumeのあーちゃんとして接することが多くなってきてそれが辛くなってきた。大学も始まったし、普通の大学生をおくりたいって気持ちになったこともあった。私達は曲も書いてないし、詞も書いていない。私達が歌っていいのだろうか?ワンルームディスコではインストアイベントもできなかったし、本当にこれはいい曲なのだろうか?と思ったりした。TVにはお客さんが目の前にいないから、武道館以降お客さんの前での活動が無かったから、何のためにやっているのかわからなくなってきた。けど、こうやって皆さんの前で、そしてこんな大きな会場で出来るのは幸せです。青春全部ついやしてきたけんね! Perfumeダメになったらほんまつらいんよ!」と切々と語る姿に、今まで見た他アーティストのライブMCの中で、ここまで心をつかまれたものは無かった。そして長々とありがとうとお辞儀をする三人をみてますますファンになってしまいました。



これがPerfumeの人気の重要な要素だと思う。
Perfumeをあらわすキーワードとして「物語性=シンデレラストーリー」というのがある。
小学生で地方アイドルとしてデビューし、中学で東京に進出しインディーズで3枚シングルを出した後、高校生でメジャーデビュー。いつアイドル(事務所)を首になるか不安で人生の保険のため大学を受験し、その後出したポリリズムがヒットして現在に至るわけです。地方アイドルの頃から映像も数多く残っているため、売れなかった時期の努力やたくさんの苦労エピソード(ライブ中手品をやるなど迷走していた時期も)を実際の彼女達の映像でYoutube等で見ることができて、そしていま売れてトップアイドルになった彼女達の幸せな姿は、現代のシンデレラストーリーであり僕らはその目撃者となっている。だからこそ、あーちゃんの「青春全部、費やしてきたけんね! Perfumeダメになったらほんまつらいんよ!」という言葉に僕らは胸をつかまれるのだ。
彼女達にとってアルバム、シングル、DVDチャートで1位をとって、紅白に出場し、武道館、代々木体育館を満員にしたという今の状況は一つの到達点だと思う。
このストーリーがこれからどのような目標に向かって進んでいくのか僕にはわからない。
お客さんとの密なコミュニケーションを捨ててどんどんライブのショーアップに進んでいくのか?TVでの露出が増やしマルチタレントとなるのか?
のっちがNHKのインタビューで、10年後、20年後を聞かれたとき「Perfumeが求められない時がいつか来ます。それが凄く不安なんですけど、みなさんに飽きられないようなこと事をやっていってずっと3人で笑ってられればいいなとおもいます。」と語った時、彼女達の原点を感じました。
「お客さんに喜ばれながら、3人で楽しく過ごしたい」この姿勢は昔から変わっていないものであり、彼女達の原動力でもあるのだと。
これから先のストーリーは、彼女達が行き詰まっていく姿になるのかもしれませんが笑っている3人を少しでも長く見ていたい。



■ハレンチパンチ解散
Perfumeが成功例だとしたら、ハレンチパンチは失敗例だ。
アイドル路線〜バンド路線〜80'Sエレクトロ路線と手を変え品を変え、売れなければ次と名前までハレンチパンチ〜80☆PAN!〜80_panとコロコロ変えたあげくに解散。
売れそうな路線に表面だけなぞって、「ハレンチなことが大嫌い、ハレンチパンチ」というセリフやショートカットの子の一人称が「僕」だったり、バンド路線ではエグザイル前からメンバーを大幅に増やしたり、また2人にもどしたり、最近はシットディスコやTHE PIPETTESをプロデューサに迎えたり、ロンドン公演を就労ピザ申請がしっかりされてなくて空港からそのままUターンだったり、なかなかウォッチング対象としては面白かったですが残念です。


では今回の一曲
80_pan 『I don't wanna go』